ライフハック序説

秋織のブログ。読書感想文や思いついたこと、考えたことを書いていきます。

寿司を食べながら目醒める私、もしくは独身と外食

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今日のお夕飯はフンパツして回転寿司に行きました。案内されて席につきます。どんぶらこ、どんぶらことサバが流れてくるので、おらーと二皿お腹に投げ込むと途端に意識が江戸にトびました。江戸って独身男性のみやこだったそうですよ。今日の東京の天気のようにどんよりとした天候が普通の北陸で生まれ育った私の魂は、軽快に、ふわふわと、舞うがごとくに揺蕩うて、テキトーな江戸を想起しまくります。プラトンかな?

そもそも江戸というのは武士を中心に、周辺の村の農民を移住させた人工都市でありまして、幕府が整地や都市づくりのために商人や職人を外部から呼び、各地からの流入者が増加します。

特に1657年の「明暦の大火」。これが凄くて江戸を「復興」させなければならなくなります。大量の労働者が江戸に流入しますね。ここで外食の需要が高まったそうなんです。『江戸の食文化』を読んだ私の記憶がただしければですが……。

江戸の人口を増やした人々というのは商人、農民、職人といった諸国から流れてきた人々であり、ほとんどが男性です(これが吉原遊郭を成立させる主要因だったのではないでしょうか…)。まあサムライさんも男ばっかりです。江戸の男女比率すごそうですね。

上京してきた17世紀のフリーターさん方は自炊がメンドくさかったそうです。この人たちに対応して、煮売り、焼売りという商売が出てきます。野菜や魚をあらかじめ調理して売り歩く人たちです。屋台もします。便利ですね。外食の誕生です。

こうした文脈から寿司を見ることができます。そう、寿司は独身男性の群れぬきに成立できなかったのです(江戸も!)。

こうしたことは今も変わりません。独身者の江戸が江戸前寿司を生んだように、東京もまた油そばを生みました。油そばってどう考えても独身の文化ですよ。牛丼チェーン店とかもそうだと思います。外食と独身は切り離せない関係にあるのですね!

そんなことを考えている間に十皿ほど食べたのでお会計、そのあと弁当屋に寄って、野菜のたくさん入ったスープと、ヘルシーを謳った小さなお弁当を買いました。こう見るとなかなかの量を食べています。

それにしても突然、意識や考えが別のところにトぶ現象っていったいなんなのでしょう。私はよくあるのですが。『失われた時を求めて』のマドレーヌの件もそんな感じだった気がしますが、上手く思い出せません。